農業経営コンサルタントへの道

農業経営コンサルタントへの道

農家の長男坊は農業が大っ嫌いだった!?2011年のGOBOを創設メンバーのひとりでもある増田さん。幼少期は好きになれなかった農業分野で経営コンサルタントを目指すようになった理由とは?

農業経営コンサルタントへの道

目次:

・農業が嫌いだった少年時代

・大学入学。「農家の息子」であることをはじめて誇りに感じた

・天職との出会い

・地域の課題解決を目指し、GOBOを立ち上げ

・想いを、次の世代につなぐ

農業が嫌いだった少年時代

こんにちは!GOBO発起人の一人で、元事務局メンバーの増田です。

私は、千葉県香取市(旧佐原市)の専業農家の長男として生まれ、物心ついた頃から田んぼや畑で遊び、休みのたびに農作業を手伝い、農業や農村社会を空気のように感じながら育って来ました。

そんな出自を周囲に述べると、「農業が好きになって当然だね!」と言われることが多いのですが、

実は、大学に入るまでは農業のことが正直「嫌い」でした。

田植えの時期は休みの日でも手伝わなければいけない、夏休みも家族旅行に出かけられない、

収入も不安定だし、儲からない。

おまけに田舎はモノも刺激もないし、農村社会は窮屈でわずらわしい。。。

と言うのが、自分が子供の頃に「農業」「農村」に抱いていた思いでした。

大学で農学部を選んだのも、農業に興味があったからではなく、

小学生の頃から興味があった食品栄養学を広く深く学び、研究者になりたいと思ったからでした。

ましてや、サークルに入ってまでして農作業をしたい、とは考えてもみませんでした(苦笑)

大学入学。「農家の息子」であることをはじめて誇りに感じた

そんな「農業嫌い」の自分も、入学直後から様々な刺激を受け、価値観が大きく変わっていきました。

自分が大学に在学していた10年前は、いわゆる「農業ブーム」よりも前の時代で、

農学部内でも、農業より「環境問題」や「バイオテクノロジー」などの分野が華でした。

当然、同級生の中でも「農家の息子」は皆無に等しかったため、

農業を知っていること(←実際は、見てかじった程度の知識と経験でしかなかったのですが…)が

アドバンテージとなり、「この学年では、自分が一番詳しい」と言えるような柱を持つことができました。

それまで、実家が農家であることを他人に話すことにどこか恥じらいを感じていた自分が、

生まれて初めて、「農家の息子」であることを誇りに思えるようになりました。

ちょうど時を同じくして、有名な農業経営者と出会い、農業経営の面白さ・奥深さを知るとともに、

元祖農業学生団体「日本農学系ゼミナール連合」に参画して全国の学生たちと交流を深めていくにつれ、

徐々に農業の世界に引き込まれていきました。

天職との出会い

20歳の夏、「大規模農業を見てみたい!」という衝動に駆られ、アメリカ・カリフォルニア州へ。

現地の視察会社にアテンドを依頼し、州内の産地をぐるりと案内してもらっていた車中、

「アメリカ農業が大規模で経営できるのは、経営者と、それを支える農業コンサルタントがいるからだ。」

という話を聞き、「農業コンサルタント」に関心を持つようになりました。

帰国後は、全国の先進的な農業経営者との交流、

コンサル会社やベンチャー、農林水産省でのインターンシップなどを通じて、

日本には「農業経営コンサルタント」がほとんど存在していないこと、農業経営者の今後の経営発展のためにはそうした専門人材が必要不可欠であることを、改めて認識していくことになりました。

卒業後は、政府系金融機関に入社。初任地は、日本有数の農業地帯、北海道・十勝地域に配属となりました。

縁もゆかりもない地域だったこともあり、業務の合間を縫っては地元の様々なコミュニティに足を運び、

ゼロからの人脈づくりに勤しんでいたところ、若手農業後継者による団体、「十勝おやじの背中を超える会(通称:おやせな)」の代表の方に声をかけて頂き、地域活性化のための取り組みを手伝わせていただくことになりました。

地域の課題解決を目指し、GOBOを立ち上げ。

おやせなの活動への参画を通じて、

「地域に根差した活動を展開していくことが、農業にとっても、地域社会にとっても非常に重要だ」

ということを理解し、

「こうした取り組みを全国に広げて、日本の農村を活性化したい!」という思いが次第に高まっていきました。

しかし、地域によって問題は様々であり、かつ解決策を実行する人材が圧倒的に少ないという現実を再認識し、

すぐに壁にぶつかってしまいました。

そんな中、大学時代の農業仲間がシェアハウスを始めたという話を聞き、帰京の際に立ち寄った際、

先の「地域活性化への想い」や「孤軍奮闘した経験」などを語ったところで、同居人たちとすぐに意気投合。

「学生団体のOBOG組織を立ち上げ、卒業後も一緒につながり続ける場を創ろう!」、

「将来の日本の農業を、地域を変えて行こう!」という想いを共有し、平成22年6月にGOBOを設立するに至りました。

想いを、次の世代につなぐ。

こうして立ち上がったGOBOは、設立から7年の間に、いろりや各サークルのOBOGたちの手によって、

活動内容・活動地域を広げていき、現在の形へと成長して来ました。

自分もここ数年は表舞台に立つことを控え、いかにして後輩たちに想いと組織を託していくか、

ということに腐心してきました。

日本の農業・農村を変わらずに維持していくためには、農業だけに着眼していても決して解決策は見出せません。

ヨソモノ、ワカモノ、バカモノの視点が必要です。

GOBOに新しい風を送り続けることで、日本各地の農村を活き活きと輝かせていく。

これからも、農業に対する熱意や、地域に対する想いを仲間と共有し、

未来を背負う後輩たち、そして次の世代へ、その役割を引き継いでいきたいと思います。